タッチノイズを防ぐ

PCMレコーダーはマイク部分とレコーダー部分が直接つながっているため
手で持って録音した際に手を動かすとゴソゴソといったノイズが
音源に入ってしまいます。

タッチノイズを防ぐためには?

●手を動かさない
基本的なところですね。レコーダーを握り直すだけでも
小さな音の録音の際にはノイズとなってしまいます。

●マイクを置く
マイクをテーブルなどに置くと安定します。
その際に振動が伝わってしまう場合があるのでレコーダーの下に
タオルやスポンジなどをかませるとよいです。

●スタンドを使用する
レコーダーの中にはカメラの三脚用のスタンド穴が付いているものもあります。
レコーダーの純正三脚が高価な場合はカメラ用の三脚を使っても
良い結果が得られます。
1000円~2000円くらいで売られているミニ三脚も使い勝手がよいものです。

マイキング~マイクの指向性

マイキング~マイクの指向性

マイクには「方向に対してどれだけ音を拾うのか」という
指向性という概念があります。

マイクには全方位からの音をひろってくれるものや、
マイクを向けた先、前からのみ音をよくひろってくれるものなど
特性にバリエーションがあります。

○単一指向性

前からの音をよくひろうマイクです。
横や後ろからの音はあまりひろいません。
周辺ノイズの影響を抑え、目的の音をしっかりひろう用途に向いています。

○無指向性

マイクの周り全方位の音を拾います。
マイクと音源の距離の近い遠いで音質が変化しにくいという
特性を活用する場合もあります。

○超指向性

ガンマイクと呼ばれるマイクがこれにあたります。
映像撮影の同録や報道など周辺ノイズの影響をさらに抑えたい場合は
このタイプを使用することが多いです。


 
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マイキング~近接効果

周りの雑音の影響を避けるために音源に近づくことは前回
書きましたが、多くのマイクは音源に近づくと低音成分が大きく
録音されてしまう「近接効果」という現象が起こります。

無指向性のマイクでは起こらないのですが
現在多くの機種では指向性のあるマイクを使っています。
(指向性の話は後ほど…)

自分の感覚で恐縮ですが大体、距離は10cm以下に近づけると
気になることが多いです。

ふくらんだ低音はEQ(イコライザー)で低減できたりもするのですが
「変な感じ」は残ってしまう場合も多くあります。

音作りは収録時に行ってゆくことがベストではあるのですが
マイクを音源に近づけると周辺雑音の混入を抑えることができるので
このあたりはトレードオフとなります。
どちらをとるのがよのか、その時々で判断を行います。


 
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マイキング~基本的な考え方

防音スタジオでの録音でない、普通の生活環境の中での録音の場合
まず考え無くてはならないのが「雑音の混入を防ぐ」という点です。

一回、レコーダーを持って屋外で録音してみるとよく実感できるのですが
屋外や身の回りで録音する場合は何かしら常に音が鳴っています。

効果音素材としては多くの場合、目的以外の音が入らないほうが
後に加工してコンテンツに使いやすくなります。
(例えば、ドアを開ける音に車の通過音が混入してしまった場合は
音源は使いにくくなってしまいます。)

それを解決する方法は、単純ですが「マイクを音の出ているものに近づける」です。
音の出ているものに近づけば近づくほど、相対的に雑音成分を
小さくすることができます。

SN比(目的の音とノイズの比)がよくなるとも言ったりもします。

▼実運用
マイクやレコーダー、録音する音の種類にもよりますが20cmくらいまで
は近づけて録音して大丈夫な場合が多いです。


 
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マイクに風があたってボコボコいってしまうノイズ(フカレ)を防ぐ

PCMレコーダーのほとんどはとても風に弱いです。
ちょっとしたエアコンの風やもっと微細な風、
例えば腕をマイクの前で動かしたくらいの空気の動きでも
ボコボコといった低音のノイズとしてマイクに入ってしまう場合があります。
特に屋外で録音する場合はほぼ必ず必要になるのが風への対策です。

●風防を使う
マイクに直接風が当たらないように、それを何かでさえぎります。
マイクにかぶせる専用のカバーが別売りされている場合もありますが
自作しても良いでしょう。
素材はスポンジやフェイクファー、布などです。
TV撮影クルーが棒(ブーム)の先につけているモコモコした毛にくるまれたマイクを
見たことのある人も多いのではないでしょうか。
あれも風防の一種です。
棒の先端についているもの、あれはプラスチックのカゴの中に
マイクが入っています。
マイクをゴムなどで宙吊りの状態にして振動が伝わるのを防ぎ、
不織布のようなものが張り付いたプラスチックのカゴの中に入れ、
外側を人工の毛皮(フェイクファー)で覆っています。
プロ用のそういった機材でなくても、手芸店でフェイクファーを
入手して自作してみたり、そこまで本格的にやらなくても
ハンカチでレコーダーをくるむだけでも効果は絶大です。
おすすめは足首までの短い靴下です。


市販の風防(左下)と自作の風防

●風を避けたマイキング
ドアの開け閉めの時などは扉に空気が押されて隙間に風がおきます。
こういった空気の動きに直接風が当たらないような位置から
マイクを音源に向けるのが良いです。
屋外で風が吹いているときには物陰にかくれて
風を避けるのもひとつの方法です。


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