フォーリーとは?

▼フォーリー(foley)とは?

映像を再生しながら、それにあわせて動作音を録音する手法をフォーリーと呼びます。
(音響制作者ジャック・フォーリーさんの名前がその由来になっています。)
代表的な音は”足音や布ずれ”で、いろいろな動きの音を映像を再生しながらリアルタイムで録音していきます。

録りためた音の編集ではなく、”演じる”ことで生きた音を作品に取り入れることができます。

フォーリーの活用状況/海外と日本国内の違い
多言語での配給を行う作品はセリフの吹き替えを行う必要があるためフォーリーを多用します。(同録音声はセリフが環境音や動作音にかぶさって録音されてしまため、それを後収録の音で置き換える必要があります。)
一方で日本では映像にかける予算の違いもあり、専用のフォーリースタジオはとても少ない状況です。スタジオが存在する場所は大きな映画製作所や放送局、大きなゲーム会社のような予算をかけてコンテンツ制作を行える場所にある程度限られています。プライベートスタジオのようなクローズドな場所を除くと、国内には専用スタジオでフォーリーを行える場所は多くありません。

フォーリーの需要の高まり
近年、映像が緻密に制作できるようになり、あわせて音にも緻密な演出が求められるようになってきました。今までは同録(映像の撮影と同時に録音)を編集していたもののみで構成されていた映像もフォーリーサウンドを取り入れることで様々な演出意図を際立たせることができます。
同録で引きのカメラワークで足音がマイクに入らなかった場合でも足音を足すことで動作にこめた意味が強調されたり、足音の残響で空間を表現したり。撮影現場の録音音声がノイズや何らかの理由で使えなくなった場合でもフォーリーは自然な音の再構築を助けます。

映像だけではなく”なにかに同期させながら動作音を収録する”といった意味合いでは
映像以外にもゲームや音声作品にも活用されています。